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和歌山ネット結成報告 生駒義範(和歌山・建築士)

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和歌山ネット結成報告
生駒 義範(和歌山・建築士)

1998年11月14日、 15日にかけ第6回欠陥住宅被害全国連絡協議会が和歌山市で開催されました。 開催と同時に6番目のネットとして和歌山ネットも発足し、 和歌山地域での欠陥住宅への取り組みができましたことをここにご報告いたします。
過去におのおの欠陥住宅に取り組み、 対処されていましたが、 弁護士と建築士が互いに手を組みネットとして対処する、 映画の 「ゴーストバスターズ」 ではないが設立出来たことが和歌山において良かったと思っています。 和歌山ネットの結成時のメンバーとして弁護士10名と建築士12名、 一般1名が名乗りを上げました。
和歌山ネットを設立するにあたり臨時準備委員会を含めますと8回の会合を開きました。 98年6月27日が初回の会合で、 紆余曲折の中発足までこぎつけたわけであります。 建築士は訴訟や権利関係に疎く、 弁護士は建築関係の技術をより正確に又、 理解するため和歌山においても手をつないだのです。
弁護士の方々は建築は“わかりにくい”とよく言われます。 建築に詳しい方は別として、 建物はひとつの産業構造になっており、 部材や品物一つひとつが集まった構成に成り立っており、 一つひとつの部材がその建物に必要であり満足いける品物を現場で構成する作業 (多方面にわたる知識と豊富な経験がものを言う) だからです。 全国協議会でもお話がありましたが、 住宅性能保証に関する基準を設けることの必要性が言われています。 “基準が住宅を守ってくれる盾”であればありがたいものでありますが、 しかしそれはあまりにもひどすぎる基準 (個人差の大きい基準の中) であってはいけないのです。 基準が住民をだまくらかすための方便ではなく、 行政や企業のための基準であってはならないからです。 住宅購入者のいないところでのお話などもってのほかではと感じた方もおられるでしょう。
私の場合、 JIA (日本建築家協会) で建築相談委員を携わっており、 住宅雑誌の氾濫する中、 建前だけの住宅で安易に購入し問題を引き起こされている原因もあると同時に、 建てる方 (企業・建築士) の誠意と知識がないのが残念です。 いちどその建物に不信感をもつとありとあらゆる事柄がでてきます。 一種の“感覚欠陥”とでも言いましょうか、 その時の対応も大変なことです。
今後は、 勉強会から始めお互いに協力し、 消費者の救済を基に活動していく所存です。 又、 ネットの輪も広めて行くと同時に、 事前活動もしっかりしていかなければいけないと思っています。
最後になりましたが、 大会には約60名近い方が参加され、 上野勝代先生をはじめ基調講演をされた先生方、 又パネラーの先生方にお礼を申し上げると同時に、 全国各地から和歌山大会に来ていただきありがとうございました。 この紙面をお借りして御礼申し上げます。

(欠陥住宅全国ネット機関紙「ふぉあ・すまいる」第1号〔1999年5月20日発行〕より)
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