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欠陥住宅神戸NET活動報告

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永井 光弘(兵庫・弁護士)
1、 結成経過
欠陥住宅神戸NETは、 97年 (平成9年)12月26日から実質的に活動を開始しました。
当初は、 同年10月25日に結成された欠陥住宅関西ネットに、 準備会も含めて参加する形で活動していたのですが、 弁護士からは 「大阪は遠い」、 建築士からは 「予備調査に行くにも土地勘が無いし、 往復の交通時間が大変だ」 などと参加が少なくなりつつありました。
そこで、 同年12月に、 関西ネット神戸グループとして独自に活動する方針をとったのです (結構、 身勝手です)。
それから、 約1年半ほど関西ネット神戸グループとして活動していたのですが、 途中、 「京都ネット」 (98年4月)、 「和歌山ネット」 (98年11月) が続々と結成されるに至り、 神戸グループというのも格好が悪いということで、99年5月に 「欠陥住宅神戸NET」 として規約を採択し、 体裁を整えました。 更に、 関西ネットや京都ネットなどの充実したニュース活動を横目に、 神戸NETもニュース程度は作ろうよとの次第で、 7月からニュースも発行していくところまでこぎ着けました。
このように報告すると、 かなり立ち遅れているかのような印象をお持ちになるでしょうが、 活動先行で体裁を整える暇がなかった (体裁を整える余力がなかった) というところが実情なのです。

2、 活動報告
このような神戸NETは、 控えめに言って体裁は杜撰ですが、 活動としてはそこそこ行っています。 メンバーとして現段階で建築士が14名、 弁護士が10名です。 建築士は実力を備えたベテランが多いのですが、 弁護士は47期 (登録5年目) 前後が中心でよく言えばフレッシュです。
97年末神戸グループ結成以来、 受任した事件は現段階で55件になります。 完全ナンバーリングシステムを採っていますので、 神戸NETの手にある全ての事件につき現状を把握しています。
99年8月段階で、 訴訟案件は6件、 訴訟準備案件は2件、 交渉中案件は6件、 予備調査や相談段階の案件は4件となっています。 活動開始の時期もあって、 阪神淡路大震災で欠陥住宅ゆえ倒壊したとの案件はありません。 殆どが、 震災後の新築住宅関係の案件です。
欠陥住宅 110番も、 関西ネットに呼応して2回行っております。
案件が殺到すると捌ききれないとの危惧から広報を控えめにしたところ、 弁護士・建築士延べ15人を動員して6時間も待機したのに電話がたった5件 (個別相談ゼロ) という悲惨な結果 (99年3月110番) もあり、 今後は広報にも力を入れようと考え直しています。
定期的な活動としては、 月に1回例会を行い、 係属案件の報告や簡単な勉強会を行っています。 また、 建築士グループは例会とは別に独自に勉強会を重ねており、 予備調査や本調査のレベルアップを目指しています。

3、 今後の活動方針
神戸NETは活動開始以来、 どちらかというと事後の被害救済活動に力点を置いて活動してきました。
しかし、 震災後の区画整理事業も長田区等で終わりつつあり、 今後更なる新築需要が見込まれ、 欠陥住宅を造らせないため市民の側も建築や契約の十分な知識を持つべきとの認識が神戸NET内部でも浸透しつつあります。
また、 震災後の神戸 (兵庫県) の欠陥住宅被害の実状を総合的に取りまとめるという作業は、 現段階でいかなる機関も手を着けていません。 そこで、 本年5月の欠陥住宅神戸NET総会において、 収集できる限りのデータをとりまとめ震災後5年を迎え総括しておくとともに、 本格的な市民向け啓蒙活動にも取り組む方針を決めております。
手始めに本年11月に 150人規模の市民向けセミナー開催を企画し、 これに向け資料収集分析等の活動を開始しています。
活動開始以来1年半を経過した神戸NETの活動は、 まあ、 こんなところです。   
以上

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