吉岡 和弘(宮城・弁護士) |
1階を茶の間、 2階を子供部屋、 3階を寝室にすると建築主事に建築確認申請をなし、 許可後に1階を駐車場に変更して駐車場付木造3階建住宅を建設するという、 いわゆるモクサン住宅では 「銀行の住宅ローンを使った方がなにかとお徳だ」 などと称して住宅金融公庫の住宅ローンの使用を意図的に回避させるようとしている。 業者に、 公庫の 「中間検査制度」 や 「住宅金融公庫木造住宅工事共通仕様書」 を潜脱しようとする狙いがあることは明らかだ。 公庫の住宅ローンにいろいろな批判や議論があるところだが、 戦後の混乱期に銀行からの融資を得られない一般庶民に住宅資金が提供され、 今では我が国の戸建住宅の約7割が公庫仕様書に基づいた最低限の安全性を備えた (はずの) 住宅が存立している点で、 公庫仕様書と公庫の中間検査制度はそれなりに重要な役割を果してきたと評価できよう。 最近、 特殊法人改革の焦点のひとつに住宅金融公庫の見直し論が浮上しているが、 利子やサービスという点のみがクローズアップされ、 「安全性」 というキーワードが置き去りにされている。 公庫の廃止論、 民営化論について横浜大会で議論してみたい。 設立準備会には、 建築士の方を中心に、 毎回100名近い方々が参加しています。 弁護士の参加が少ないのが気がかりですが、 建築士の方、 消費者の方の積極的で熱意ある発言に、 ひょっとしたら、 ほんとうに関東ネットができるかもしれないという気になってきています。 関東ネットを、 欠陥住宅被害の救済と予防という目的を真に達成できるようなネットとするため、 現在、 事務局を中心に、 相談対応体制等を検討中です。 |
幹事長の独り言(2) 吉岡和弘(宮城・弁護士)
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